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輝点・視座

Last-modified: 2017-05-09 (火) 01:26:54

✧ 輝点 視座

事態把握の中心点をゼノス語では”中枢点”と言います。
対格言語時では通常は主語(主格)が中枢点という事になりますが、事態把握の仕方には二種類あります。
一つは問題の事態の中に自らの身を置くイメージでの事態把握。
もう一つは問題の事態の外から傍観者的なイメージでの事態把握。
ゼノス語では前者を”内視点”、後者を”外視点”と言います。
内視点は仮に実際は事態の当事者でなくても、中枢点に自己投入して事態の内側から、もしくは中枢点の視界から体験的に事態把握します。
外視点は仮に実際には事態の当事者であっても、外側から中枢点に最も注目して事態把握をします。
つまり中枢点とは内視点の自己投入先であり、外視点の注視先である事を意味するのですが、中枢点とは内視点の自己投入先と外視点の注視先の一致点を表した名称でしかな
く、これらは実際には区別されています。

まず、ゼノス語では事態の全体像の中で最も重要度(注目度)が高いものを一次輝点、次いで重要度(注目度)が高いものを二次輝点と言います。
対格言語時では基本的に一次輝点は動作者で二次輝点は被動作者となっています。
ややこしいですが、この”一次輝点”というのが外視点の注視先を意味し、立脚点を”外視座”と言います。
一次輝点は動作者=主語の事を意味するので外視点での事態把握では外視座から動作者(一次輝点)に最も注目するイメージになります。
一方、内視点での事態把握では事態の内側から、もしくは中枢点の視界から被動作者に注目するイメージになりますが、
正確にはこの内視点の自己投入先を”内視座”と言います。
そして自己投入先である内視座からの注視先が”二次輝点”という事になります。

内視座と一次輝点は通常は主語(主格)に一致しているのでまとめて中枢点と言われますが、これらを区別しているのは内視座と一次輝点が必ずしも一致するとは限らないからです。
例えば向制詞を使った逆行の自動詞構文では表面上現れない話者や与格で表される着点が内視座になり、逆行の他動詞構文では目的語が内視座になる場合もあります。
要するに逆行の場合は二次輝点に内視座が移動するので内視点からのイメージでは通常とは逆に二次輝点の視界から一次輝点に注目するイメージになります。

受動態を表す態制接尾辞のIFALはこの二次輝点であるものを一次輝点に移動させ一次輝点だったものを背景化させる機能があります。
ゼノス語においての背景化とは一次輝点であったものを二次輝点に変更し、斜格に移動させる事を意味し、その際一次輝点だったものは構文上隠されます。
この”構文上隠す''という事をゼノス語では不可視化と言い、特定の格(与格等)によって明示する事で可視化する事ができます。
結果的に受動態は他動詞構文での目的語をだったものを主語にした一項動詞という事になります。
一般的には受動態は主語と目的語を入れ替えるという事になっていますが、ゼノス語ではそういった考え方ではなく(目的語は主語になるものの、主語が対格を持つようになるわけではないので)、
受動態とはゼノス語においては”一次輝点と二次輝点を入れ替えるもの”というように考えられています。