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目的語を取れる自動詞

Last-modified: 2017-05-15 (月) 01:30:27

✧ 目的語を取れる自動詞

自動詞には特殊な用法が二つあります。
与影用法と分裂用法です。
これは単純に言ってしまえば、日本語でいうヲ格を取る自動詞表現と同じようなもので、日本語でいえば
前者は「私が道を走る」
後者は「猫が尻尾を垂らす」
などに相当する表現です。
基本的にゼノスでは全ての自動詞が目的語を取れます。

【与影用法】
ゼノスでは日本語と同じように特に歩くや走るなどの自動詞は通常場所格などで表されるような移動場所を他動詞でいう目的語の位置に置く事が可能です(格を明示する場合は対格)。
”(自身のみで完結できる動作=)自動詞”で表される動作を行う事で対象に影響を与えるという表現で基本的には日本語と同じように歩く、走る、渡る等の動作を行う際の通常は場所格で表されるものを対格で表す表現です。
これはゼノスの場合は移動としての「歩く」や「走る」などの動詞の場合は(他動詞のように直接的ではないものの)その移動場所に対して間接的に影響を及ぼしている=場(空間)が動作対象化されていると考え、例外的に目的語として扱えるようになっています。


  • VUI KROKK_ЯOG VEW STËѤR
    彼は道で歩いた

    VUI KROKK_ЯOG STËѤR
    彼は道を歩いた
  • 例(修飾節の成分になる場合)
    STËѤR WONZ KROKK_ЯOGЖY VUI
    道を歩いた彼

【分裂用法】
主語と目的語が全体-部分や主体-側面などの関係にありながら、主語が目的語に対しての制御性がなく、逆に目的語が自律性を持ち動詞が表す動作を自ら行っているという特殊な表現です。
しかしこれは全体側が部分側に対して制御性がないように感じられた場合、部分側に自律性があるように感じられた場合といった方が正確です。
つまり実際に制御性や自律性があるかどうかは問題ではなく、そのように感じられた場合に使用します。

具体的に言うと、

JETS TLOD_ЯES JOGL
猫が尻尾を垂れる

がゼノス語では分裂用法と解釈されます。
この場合尻尾は猫の部分で猫と尻尾が全体と部分の関係にあり、しかし猫には尻尾に対する制御性がなく、しかし尻尾は猫の一部分(つまり分離不可能所有)なので猫が動作をしていると言えるが故に主語位置に置かれるものの、尻尾の方が勝手に(自律的に)垂れるという動作をしているというような表現とゼノス語では解釈されます。
「尻尾が垂れる」(「猫の尻尾が垂れる」)と「猫が尻尾を垂れる」の違いは要するに”部分の方に注目した表現”なのか”全体の方に注目した表現”なのかという違いです。
日本語だと「経験者主語が便宜上付け足されたもの」というように考えられているようですが、
ゼノスではそういった考え方ではなく、
”あくまでも部分ではなく全体の方に注目しつつ、その”部分”が自律的に動作をしていると捉えた表現”と考えられています。

そしてこれは一見、

JETS TLED_ЯES JOGL
猫が尻尾を垂らす

とほとんど変わらない表現です。
この他動詞「TLED(垂らす)」が無意志の他動詞だとしたら「猫が尻尾を垂れる」と同じではないのか?と感じると思います。
この違いは何なのかというと、やはり制御性と自律性です。
他動詞の場合は目的語である尻尾に対して無意志であっても制御性があると考えられています。
つまり他動詞の場合はうっかり垂らしたとしても、それはあくまでも主語の猫自身が無意志的にコントロールして自分の部分である尻尾を垂らしてしまったという意味で、部分である尻尾が自律的に垂れたわけではないのです。
一方、自動詞の分裂用法の場合は主語位置にきてるものの制御性がない(かのような)意味になっており、尻尾自らが垂れるという動作をしたというような意味の違いがあります。

これは猫と尻尾のように実際に全体-部分や主体-側面などの関係にあるかどうかは問題ではなく、全体-部分や主体-側面の関係にあるようにイメージできれば、

VUI GENOW TLOD_ЯES COOLITHCEET

彼が釣り糸を垂れている
のように分裂用法で表す事が可能です。
この例の場合は彼と釣り糸は実際には主語の一部ではないですが、状況的には「彼という人物が釣竿を持っていて、その釣竿から糸が垂れている」というわけなので、その釣竿が彼の一部であるかのようにイメージされた結果、全体側に注目すると彼が全体であるものの、部分側に制御性がなく、
部分側である(釣竿の)釣り糸が自律的に「垂れる」という動作の継続状態にあるという捉え方をした表現という事になります。
当然これは釣り糸自体の方に注目すれば主語位置に置かれるので、

COOLITHCEET GENOW TLOD_ЯES
釣り糸が垂れている

あるいは、

VUITS COOLITHCEET GENOW TLOD_ЯES
彼の釣り糸が垂れている

という表現になります。

【二つの特殊用法の区別】
与影用法も分裂用法も自動詞の目的語の位置にあり、原理的には全ての自動詞に二つの用法があり得るので、

JETS TLOD_ЯES JOGL
が分裂用法ではなく、
猫が垂れるという動作で尻尾に影響を与えているという解釈、
VUI KROKK_ЯOG STËѤR
が与影用法ではなく、
彼という人物と道が一体化していて、彼の部分である道が自律的に(道が人型になるなどして)歩いているという解釈も出来てしまうので、
誤解を避ける場合は第零スロットに下記の要素を指定した冠詞を目的語に付ける事で区別します。

受影者
自律者

  • VUI KROKK_ЯOG MИEAL'STËѤR

であればこれは与影用法、

JETS TLOD_ЯES TИEAL''JOGL

であればこれは分裂用法、
というように区別しますが、実際のところ目的語によって解釈のし易さはあるので、どうしても区別が必要な場合以外は使用しないのが一般的です。