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冠詞

Last-modified: 2017-05-09 (火) 01:20:57

✧ 冠詞
ゼノス語では冠詞によって名詞の定性や相などを表せます。
前置冠詞と後置冠詞の二つがあります。
両方スロット式になっていて、各スロットに表したい要素を指定する事で一つの冠詞を作ります。

【前置冠詞】
V(C)V(C)Cという作りになっています。
(Cが子音、Vが母音)
冠詞は名詞の前に置き、間に[']をいれます。

  • [第一スロット(定性)]
    E無指定
    I
    U不定

定性
その名詞が指す対象が既に聞き手との共有情報となっているという話者の認識を表します

不定
その名詞が指す対象がまだ聞き手との間で共有情報となっていないという話者の認識を表します

  • [第二スロット](実在性)
    これは必須ではありません。
    -無指定
    T実在
    J非実在

実在
その名詞が指す対象が現実世界に存在するという話者の認識を表します

非実在
その名詞が指す対象が現実世界に存在しないという話者の認識を表します

  • [第三スロット(焦点)]
    A無指定
    O焦点

    ゼノスの焦点という要素はタガログ語のフォーカスと呼ばれるものと似たような感じですが、タガログ語の焦点というのがゼノスでいう輝点を変更するためのものだとしたら、ゼノスの焦点とタガログ語の焦点は異なるものという事になります。
    ゼノスにおいての焦点は聞き手に関心を向けさせるという機能を持ちます。
    つまり話者が「文の中で聞き手に関心を向けさせたい要素に付加する標識」という事です。
    これは主語や目的語だけでなく、場所格や具格など斜格を帯びる要素にも焦点冠詞は付ける事が可能です。

    基本的には日本語に訳す場合は主題の「は」で表しても問題ないですが、別の考え方があり、
    日本語の「ね」「な」「さ」は基本的には文末に置かれ聞き手に対しての確認や同意要求等のモダリティを表しますが、

    「林檎をね、食べてしまったんだよ」
    「その人がな、まだ生きているんだ」
    「その店でさ、見つけたんだ」

    などの「ね」「な」「さ」は文末におかれた場合とは違い、これが語末や句末に置かれると「聞き手の関心を引く」ような働きになるとも言われています。
    これは、

    「あの林檎はね」
    「この場所ではな」

    のように、主題の「は」の後にも置く事ができるように、主題化した上で更にそれについて聞き手の関心を引くという表現が可能なので、厳密にはゼノスの焦点は主題として訳すのは適切ではありません。
    ゼノスの焦点は日本語の末詞のようにモダリティ的、口語的なニュアンスはないですが、機能的にはそれに近いので、
    要するに末詞が持つ「聞き手の関心を引く」という機能のみを独立させたものと考えて頂いたほうが良いかと思います。
    なのでゼノスの焦点要素が入った冠詞が付いている場合はこの「ね」「な」「さ」を付けて訳した方が良いかと思うので、これを踏まえて幾つかの例を示します(例で使う冠詞EOLは焦点要素のみが指定された冠詞です)

  • [主語焦点]
    EOL'ЯAI GRAP_ROG TERM

    のように動作者である主語に焦点冠詞が付いている場合は、そのまま
    「私は林檎を食べた」
    でもいいですが、ゼノスは主題がない場合は主格が主題も兼任する場合がほとんどの上に主題の制御詞も存在するので、訳としてはまったく変わらない事になってしまいます。
    なので、
    「私はね、林檎を食べた」
    とした方が聞き手の関心を引くという機能を重視した訳としては適切かと思います。

    これは、

    EOL'AZ JETS FENEZ JOGL FOS MИEWTY
    あの猫はね、尻尾が青い

    のように主題格を帯びる名詞に焦点冠詞を付ける事も可能です。

  • [目的語焦点]

    ЯAI GRAP_ЯOG EOL'TERM
    のように、元の位置のまま目的語に焦点冠詞が付いてる場合は最後に聞き手の注意を引く意図がある表現なので、
    「私は食べた、林檎をね」
    のように日本語に訳す際も最後に持ってきて末詞を付けるのが近いと言えば近いと思います。

    それとは逆に焦点冠詞付きで文頭に移動している
    EOL'TERM WONZ ЯAI GRAP_ЯOG
    のような場合は”真っ先にそれについて聞き手の関心を引きたい”という意図がある事になり、
    それは実際のところほとんど主題とあんまり変わらないので、
    「林檎は私が食べた」
    でもいいのですが、
    ゼノスには主題の制御詞もあるので、焦点冠詞の場合は機能も考えると、
    「林檎をね、私は食べた」
    のように訳した方が適切かも知れません。
    (いずれにしても、タガログ語では目的語に焦点が付くとこれらの例でいえば日本語訳では「林檎は私に食べられた」のように訳す事か多いようですが、ゼノスの場合は目的語に焦点冠詞が付いていても受動態のようには訳しません)

  • [場所焦点]
    EOL'ENED STAZZ ЯAI GRAP_ЯOG TERM
    ここでは私が林檎を食べた

    のように場所を表す名詞に付いてる場合は格助詞(で)+主題を表す(は)の複合助詞のように訳してもいいですが、

    EOL'ENED STAZZ ЯAI GRAP_ЯOG TERM
    ここでね、私は林檎を食べた

    の方がニュアンスは異なりますが、ゼノスの焦点の機能としては近いです。

  • [受益者焦点]
    ЯAI KORT_ЯOG ËPIT GИUNAR EOL'QUI

    のように与格で表される受益者に焦点冠詞が付いている場合も、目的語に焦点冠詞が付くのと同様に、

    「彼女は私に携帯端末を買ってもらった」

    「彼女は私に携帯端末を買われた」
    のように受動態的には訳さず、
    「私は携帯端末を買った、彼女にね」
    のように訳します。

  • [第四スロット(特定性)]
    これは必須ではありません。
    -無指定
    M特定
    F不特定

特定
その名詞が指す対象について話者が特定のものを念頭に置いてるという事を表します

不特定
その名詞が指す対象について話者が特定のものを念頭に置いてないという事を表します

  • [第五スロット(数)]
    L無指定
    S単数
    C複数

単数
その名詞が単数である事を表します

複数
その名詞が複数である事を表します

【後置冠詞】
名詞の時制、相、法、極性を表す事ができます。
名詞の後ろに置き、間に記号∝を入れます。

後置冠詞はCVCVCという作りになっています。

  • [第一スロット(時制)]
    現在L
    過去S
    未来H

  • TERM∝SOKAXH
    林檎だったもの
  • [第二スロット(相制)]
    A経過〜になりつつある
    O無相(継続)(〜である)
    E終了後〜であり終わっている

  • TERM∝LAKAXH
    林檎になりつつあるもの

    TERM∝LEKAXH
    林檎であり終わっているもの

  • [第三スロット(法制)]
    直説K
    希望J〜でありたい
    反希望G〜でありたくない
    可能B〜であれる
    不可能Z〜であれない

  • TERM∝LOJAXH
    林檎でありたいもの

    TERM∝LOBAXH
    林檎であれるもの

  • [第四スロット(極性)]
    A肯定
    I否定

  • TERM∝LOKAXH
    林檎(であるもの)

    TERM∝LOKIXH
    林檎ではないもの

  • [第五スロット(???)]
    今のところXHで固定です。